JAVA練習問題2-3:メソッドのオーバーロードを理解しよう

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JAVAの初心者向け問題2-3:メソッドのオーバーロードを理解しよう

この問題を解くために必要な知識:
【レベル1の知識】
コメントの書き方、変数と定数、基本データ型とプリミティブ型、四則演算と論理演算、入力と出力(Scannerクラス)、配列、分岐処理(if、if~else、switch)、繰り返し処理(for、while、do~while)

【レベル2の知識】
メソッドの定義と呼び出し、メソッドの戻り値、メソッドのオーバーロード、例外処理(try-catch文、throws、throw)クラスの定義と使用インスタンスコンストラクタ

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JAVAの文法「メソッドのオーバーロード」とは

ここではメソッドのオーバーロードの意味や使い方を復習します。必要ない方はここをクリックして練習問題へ飛びましょう。



今回は「メソッドのオーバーロード」という便利な機能について説明します。オーバーロードは、同じメソッド名で異なるパラメータを持つ複数のメソッドを定義する方法です。

これにより、同じ操作を異なるパラメータで処理することができ、コードがより直感的でわかりやすくなります。

メソッドのオーバーロードの基本

Javaでは、メソッド名が同じでも引数(パラメータ)の型や数が異なれば、複数のメソッドを定義することが可能です。これを**オーバーロード(Overload)**と言います。

例えば、addというメソッドを使って、整数を足す場合と、小数を足す場合を考えてみましょう。

public class Calculator {
    // 1. 整数を足すメソッド
    public int add(int a, int b) {
        return a + b;
    }

    // 2. 小数を足すメソッド
    public double add(double a, double b) {
        return a + b;
    }

    // 3. 3つの整数を足すメソッド
    public int add(int a, int b, int c) {
        return a + b + c;
    }
}

なぜメソッドのオーバーロードを使うのか?

コードの可読性向上再利用性が主なメリットです。

例えば、異なるデータ型に対応した同じ処理を行いたいとき、異なる名前のメソッドをいくつも作るより、同じメソッド名でオーバーロードしたほうが直感的です。

これにより、同じ操作に対して共通の名前を使えるため、コードを読む際に何をしているのかが理解しやすくなります。

メソッドのオーバーロードのルール

オーバーロードにはいくつかのルールがあります。

  1. メソッド名は同じでなければならない。
  2. パラメータの数が異なるか、パラメータの型が異なる必要があります。
  3. 戻り値の型だけが異なる場合は、オーバーロードできません。

次の例を見てください。

public class Example {
    // 1. 1つの引数を持つメソッド
    public void display(int a) {
        System.out.println("Integer: " + a);
    }

    // 2. 2つの引数を持つメソッド
    public void display(int a, int b) {
        System.out.println("Integers: " + a + ", " + b);
    }

    // 3. 引数の型が異なるメソッド
    public void display(String a) {
        System.out.println("String: " + a);
    }
}

このように、同じメソッド名でも、パラメータの数や型が異なることで、オーバーロードが可能です。

メソッドのオーバーロードの実例

次に、実際のオーバーロードの使い方を確認してみましょう。

public class OverloadExample {
    // 1. メッセージを表示するメソッド (整数の場合)
    public void showMessage(int number) {
        System.out.println("整数のメッセージ: " + number);
    }

    // 2. メッセージを表示するメソッド (文字列の場合)
    public void showMessage(String message) {
        System.out.println("文字列のメッセージ: " + message);
    }

    public static void main(String[] args) {
        OverloadExample example = new OverloadExample();

        // オーバーロードされたメソッドを呼び出す
        example.showMessage(123);        // 整数を渡す
        example.showMessage("こんにちは"); // 文字列を渡す
    }
}

この例では、showMessageというメソッドが整数用と文字列用にオーバーロードされています。

mainメソッドで、異なる型の引数を渡すと、それぞれ対応するオーバーロードされたメソッドが呼び出されます。

まとめ

メソッドのオーバーロードは、同じメソッド名で異なるパラメータを扱う便利な機能です。これを使うことで、コードをよりシンプルで読みやすく、再利用可能にすることができます。

Javaの他の機能と組み合わせて、オーバーロードを効果的に活用していきましょう。




JAVA練習問題2-3-1_整数の合計を計算するオーバーロードメソッド

2つのメソッドを作成し、オーバーロードさせましょう。

1.2つの整数を引数として受け取り、その合計を返すメソッド
2.3つの整数を引数として受け取り、その合計を返すメソッド

これらのメソッドを使用して、2つの整数と3つの整数の合計を計算し、結果を表示するプログラムを作成してください。

この問題の要件

以下の要件に従ってプログラムを完成させて下さい。

  • 2つの整数を引数として受け取り、その合計を返すsumメソッドを定義すること。
  • 3つの整数を引数として受け取り、その合計を返すsumメソッドを定義すること(メソッドのオーバーロード)。
  • mainメソッド内で、2つの整数の合計と3つの整数の合計を計算して表示すること。

ただし、以下のような実行結果となること。

----- ↓出力される結果の例↓ -----

5 + 3 = 8
5 + 3 + 2 = 10

----- ↑出力される結果の例↑ -----

この問題を解くヒント

1からコードを組み立てることが難しい場合は、以下のヒントを開いて参考にしましょう。

ヒント1【コードの構成を見る】

正解のコードは上から順に以下のような構成となっています。

1.SumIntegersクラスの定義
 1-1. mainメソッド
  1-1-1. 2つの整数の合計を計算し、結果を出力する
  1-1-2. 3つの整数の合計を計算し、結果を出力する
2.sumメソッドの定義(引数2つ)
 2-1. 2つの整数の合計を計算し、返却する
3.sumメソッドの定義(引数3つ)
 3-1. 3つの整数の合計を計算し、返却する

ヒント2【穴埋め問題にする】

以下のコードをコピーし、コメントに従ってコードを完成させて下さい。

public class SumIntegers {

    // 2つの整数を引数として受け取り、その合計を返すメソッド
    public static int sum(int a, int b) {
        // ***ここに2つの整数の合計を計算して返すコードを書いてください***
    }

    // 3つの整数を引数として受け取り、その合計を返すメソッド
    public static int sum(int a, int b, int c) {
        // ***ここに3つの整数の合計を計算して返すコードを書いてください***
    }

    public static void main(String[] args) {
        // 2つの整数の合計を計算
        int result1 = sum(5, 3);
        System.out.println("5 + 3 = " + result1); // 8

        // 3つの整数の合計を計算
        int result2 = sum(5, 3, 2);
        System.out.println("5 + 3 + 2 = " + result2); // 10
    }
}

 

このヒントを見てもまだ回答を導き出すのが難しいと感じる場合は、先に正解のコードと解説を見て内容を理解するようにしましょう。

JAVA練習問題2-3-1の解答例

この問題の一つの正解例とそのコードの解説を以下に示します。

正解コードの例

例えば以下のようなプログラムが考えられます。

********************

public class SumIntegers {

    // 2つの整数を引数として受け取り、その合計を返すメソッド
    public static int sum(int a, int b) {
        // 2つの整数の合計を計算して返す
        return a + b;
    }

    // 3つの整数を引数として受け取り、その合計を返すメソッド
    public static int sum(int a, int b, int c) {
        // 3つの整数の合計を計算して返す
        return a + b + c;
    }

    public static void main(String[] args) {
        // 2つの整数の合計を計算
        int result1 = sum(5, 3);
        System.out.println("5 + 3 = " + result1); // 8

        // 3つの整数の合計を計算
        int result2 = sum(5, 3, 2);
        System.out.println("5 + 3 + 2 = " + result2); // 10
    }
}

********************

コードの解説

クラス宣言

public class SumIntegers {

この行では、SumIntegersというクラスが定義されています。クラスは、プログラムの基本的な単位で、メソッドや変数をまとめて管理するためのものです。

2つの整数を合計するメソッド

public static int sum(int a, int b) {
    return a + b;
}

sumメソッドは2つの整数を引数として受け取り、その合計を返します。publicはどこからでもアクセスできることを意味し、staticはこのメソッドがクラスメソッドであることを示しています。戻り値の型はintで、整数を返すことを表しています。

ポイント: メソッドの引数は2つで、型はどちらもintです。このメソッドは2つの数値を足し合わせた結果を返します。

3つの整数を合計するメソッド(オーバーロード)

public static int sum(int a, int b, int c) {
    return a + b + c;
}

こちらのメソッドは、メソッドのオーバーロードの例です。同じsumという名前ですが、3つの引数を受け取り、その合計を計算します。Javaでは、同じ名前でも、引数の数や型が異なるメソッドを定義することができます。これがオーバーロードの仕組みです。

ポイント: 引数の数が異なるので、Javaはどちらのメソッドを呼び出すべきかを判断できます。

メインメソッド

public static void main(String[] args) {

mainメソッドは、プログラムの開始点です。ここからプログラムが実行されます。

2つの整数の合計を計算

int result1 = sum(5, 3);
System.out.println("5 + 3 = " + result1); // 8

この行では、sumメソッドが2つの引数(5と3)を受け取り、その合計を計算します。

result1には計算結果である8が代入され、printlnメソッドを使ってコンソールに結果が表示されます。

3つの整数の合計を計算

int result2 = sum(5, 3, 2);
System.out.println("5 + 3 + 2 = " + result2); // 10

こちらでは、sumメソッドが3つの引数(5、3、2)を受け取ります。このメソッドもオーバーロードされたバージョンのsumが呼び出されており、結果は10となります。

メソッドのオーバーロードの重要性

オーバーロードは、同じ操作を異なる方法で行うときに便利です。例えば、整数の足し算を行う場合、引数が2つでも3つでも同じ「足し算」という操作です。

オーバーロードを使うことで、統一感を保ちつつ、異なる状況に対応できるコードを書けるようになります。

まとめ

今回のコードでは、2つと3つの整数を足し合わせるメソッドを、それぞれオーバーロードして実装しました。

オーバーロードを活用することで、同じ動作をするメソッドを複数書く必要がなくなり、コードがシンプルで読みやすくなります。

JAVA練習問題2-3-2_整数と少数の合計を計算するオーバーロードメソッド

2つのメソッドを作成し、オーバーロードさせましょう。

1.2つの整数を引数として受け取り、その合計を返すメソッド
2.2つの少数を引数として受け取り、その合計を返すメソッド

これらのメソッドを使用して、それぞれの合計値を表示するプログラムを作成してください。

この問題の要件

以下の要件に従ってプログラムを完成させてください。

  • 2つの整数を受け取り、その合計を返すメソッド sum(int a, int b) を定義すること。
  • 2つの少数を受け取り、その合計を返すメソッド sum(double a, double b) を定義すること。
  • 定義したメソッドを main メソッドから呼び出し、結果を表示すること。

ただし、以下のような実行結果となること。

----- ↓出力される結果の例↓ -----

5 + 3 = 8
5.5 + 3.3 = 8.8

----- ↑出力される結果の例↑ -----

この問題を解くヒント

1からコードを組み立てることが難しい場合は、以下のヒントを開いて参考にしましょう。

ヒント1【コードの構成を見る】

正解のコードは上から順に以下のような構成となっています。

1.SumNumbersクラスの定義
2.sumメソッドの定義(int型の引数)
 2-1. メソッド宣言(public static int sum(int a, int b))
 2-2. 引数aとbの合計を計算
 2-3. 合計を返す
3.sumメソッドの定義(double型の引数)
 3-1. メソッド宣言(public static double sum(double a, double b))
 3-2. 引数aとbの合計を計算
 3-3. 合計を返す
4.mainメソッド
 4-1. メソッド宣言(public static void main(String[] args))
 4-2. 2つの整数の合計を計算してresult1に格納
  4-2-1. sumメソッドを呼び出して整数の合計を計算(sum(5, 3))
  4-2-2. 結果をresult1に格納
 4-3. result1を出力
 4-4. 2つの少数の合計を計算してresult2に格納
  4-4-1. sumメソッドを呼び出して少数の合計を計算(sum(5.5, 3.3))
  4-4-2. 結果をresult2に格納
 4-5. result2を出力

ヒント2【穴埋め問題にする】

以下のコードをコピーし、コメントに従ってコードを完成させて下さい。

public class SumNumbers {

    // 2つの整数を引数として受け取り、その合計を返すメソッド
    public static int sum(int a, int b) {
        // ***ここで2つの整数の合計を計算して返すコードを書いてください***
    }

    // 2つの少数を引数として受け取り、その合計を返すメソッド
    public static double sum(double a, double b) {
        // ***ここで2つの少数の合計を計算して返すコードを書いてください***
    }

    public static void main(String[] args) {
        // ***ここで2つの整数の合計を計算し、result1に格納するコードを書いてください***
        // ***ここでresult1を出力するコードを書いてください***

        // ***ここで2つの少数の合計を計算し、result2に格納するコードを書いてください***
        // ***ここでresult2を出力するコードを書いてください***
    }
}

 

このヒントを見てもまだ回答を導き出すのが難しいと感じる場合は、先に正解のコードと解説を見て内容を理解するようにしましょう。

JAVA練習問題2-3-2の解答例

この問題の一つの正解例とそのコードの解説を以下に示します。

正解コードの例

例えば以下のようなプログラムが考えられます。

********************

public class SumNumbers {

    // 2つの整数を引数として受け取り、その合計を返すメソッド
    public static int sum(int a, int b) {
        // 2つの整数の合計を計算して返す
        return a + b;
    }

    // 2つの少数を引数として受け取り、その合計を返すメソッド
    public static double sum(double a, double b) {
        // 2つの少数の合計を計算して返す
        return a + b;
    }

    public static void main(String[] args) {
        // 2つの整数の合計を計算
        int result1 = sum(5, 3);
        System.out.println("5 + 3 = " + result1); // 8

        // 2つの少数の合計を計算
        double result2 = sum(5.5, 3.3);
        System.out.println("5.5 + 3.3 = " + result2); // 8.8
    }
}

********************

コードの解説

このコードでは、メソッドのオーバーロードを使って、整数と少数をそれぞれ足し合わせるメソッドを作成しています。

クラス宣言

public class SumNumbers {

この行では、SumNumbersというクラスを定義しています。Javaでは、クラスがプログラムの基本的な単位となり、メソッドや変数をこの中にまとめます。

2つの整数を合計するメソッド

public static int sum(int a, int b) {
    return a + b;
}

このsumメソッドは、2つの整数を引数として受け取り、その合計を返します。int型の引数を受け取り、int型の結果を返します。

ポイント: このメソッドは整数を足し算するためのものであり、引数はどちらもint型です。

2つの少数を合計するメソッド(オーバーロード)

public static double sum(double a, double b) {
    return a + b;
}

こちらのsumメソッドは、メソッドのオーバーロードの例です。同じ名前のメソッドですが、今回は引数がdouble型で、少数の合計を計算します。このように、メソッドの引数の型が異なる場合にもオーバーロードが可能です。

ポイント: このメソッドは少数(double型)を足し算するためのもので、整数用のメソッドとは引数の型が異なるだけです。

メインメソッド

public static void main(String[] args) {

Javaプログラムが実行される際に、最初に呼び出されるエントリーポイントです。ここでは、sumメソッドを使って計算を行い、その結果を出力します。

2つの整数の合計を計算

int result1 = sum(5, 3);
System.out.println("5 + 3 = " + result1); // 8

この行では、sumメソッドの整数版が呼び出されます。引数として53を渡し、その合計である8result1に代入されます。その後、結果がコンソールに出力されます。

2つの少数の合計を計算

double result2 = sum(5.5, 3.3);
System.out.println("5.5 + 3.3 = " + result2); // 8.8

こちらでは、少数版のsumメソッドが呼び出されます。引数として少数の5.53.3を渡し、その合計である8.8result2に代入されます。その後、結果がコンソールに表示されます。

メソッドのオーバーロードの重要性

オーバーロードを使用することで、同じ名前のメソッドを異なる型や数の引数に対応させることができます。例えば、今回の例では、整数と少数の足し算を同じsumという名前のメソッドで実装しています。

これにより、コードの統一感があり、理解しやすくなります。また、同じ処理(足し算)に対して異なるメソッド名を覚える必要がなくなるため、プログラムを扱う際の負担が減ります。

まとめ

メソッドのオーバーロードは、同じ名前のメソッドを異なる引数で定義することで、コードをよりシンプルに、かつ柔軟に作成できる機能です。

今回のコードでは、整数と少数の足し算をそれぞれ別のメソッドで処理していますが、同じ名前のメソッドを使うことで、コードが読みやすく、再利用性が高くなっています。

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この問題への質問・コメント

この問題を作成するにあたりAIを活用しています。

問題ないことは確認していますが、もし間違いや表現の違和感などありましたら、ご指摘頂けると大変助かります。






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