この記事で学べる知識:丸暗記構文、入力と出力の基本、コメントの書き方
この記事の練習問題で使用する知識:
丸暗記構文、入力と出力の基本、コメントの書き方、変数と定数、算術演算子、文字列の操作、import文
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JAVAの入り口|基本構文を暗記しよう
この章ではJAVAにおける基本構文について学習します。必要ない方はここをクリックして練習問題へ飛びましょう。
プログラミングを始めるには、まず「基本の構文」を覚えることが大切です。JAVAでは特にプログラムの土台となる構文が重要になります。
この章ではコードを動かすために最低限必要な構文、入力と出力の基本、コメントの書き方を学びます。
初めてJAVAに触れる人を想定していますので、丸暗記する構文が少し多いかもしれません。しかしこの記事だけで完璧に覚える必要はありません。
ここで紹介する内容は今後毎回のように登場するので、徐々に覚えていってください。
丸暗記構文
JAVAプログラムの基本構造には「public class」と「public static void main(String[] args)」という2つの重要な部分が含まれます。
この構文には当然意味があり、これを書かなければコードは動きません。しかしその意味を理解するのは一先ず後回しにし、今は丸暗記しましょう。
public class Main { public static void main(String[] args) { // ここにコードを書きます } }
- public class Main:この部分はプログラム全体を囲む「クラス」と呼ばれる構造です。クラスについては第4章で詳しく学びますので、今は「必ず最初にこれを書く」とだけ覚えておきましょう。
- public static void main(String[] args):この部分はプログラムを実行するための「メインメソッド」です。今後学習していくコードは、当分はほとんどこのメインメソッドの中に書くことになります。
※public class Mainの「Main」の部分はこのクラスの名前であり、このプログラムの名前です。この名前は任意ですが、ファイル名(Main.java)と一致させる必要があります。
出力の基本:System.out.printとSystem.out.println
次に、プログラムの結果を画面に表示する方法を学びましょう。
JAVAでは「System.out.print」と「System.out.println」という命令を使います。これにより、指定したテキストや数値を画面に出力できます。
public class Main { //クラス宣言 public static void main(String[] args) { //メインメソッド System.out.print("こんにちは、世界!"); // 改行なしで出力 System.out.println("こんにちは、JAVA!"); // 改行ありで出力 } //メインメソッドの範囲はここまで } //public class Mainの範囲はここまで
- System.out.print:カッコ内に指定したテキストを表示しますが、改行はしません。
- System.out.println:「ln」は「line」の略で、出力後に改行を入れます。
上のコードを実行すると、下記のように出力されます。
こんにちは、世界!こんにちは、JAVA!
入力の基本:Scannerクラスを使う
プログラムを実行する際にユーザーからの入力を受け取る方法も重要です。
JAVAでは「Scanner」というクラスを使用して入力を処理します。たとえば、ユーザーの名前を入力し、その名前を使って挨拶を表示するプログラムを作ることができます。
以下のコード例を見てください。
import java.util.Scanner; // Scannerクラスのインポート public class Main { public static void main(String[] args) { Scanner scanner = new Scanner(System.in); // Scannerオブジェクトを作成 System.out.println("お名前を入力してください:"); // ユーザーへのメッセージ表示 String name = scanner.nextLine(); // ユーザーの入力を取得し、変数nameに格納 System.out.println("こんにちは、" + name + "さん!"); // 挨拶メッセージを表示 } }
このコードを実行すると、次のような流れで動作します。
- import java.util.Scanner;
最初に「Scanner」クラスを使用するために、この行でインポートを行います。
インポート文については第1章の終盤で詳しく学習しますので、今は「入力する際にはメインメソッドの外にこの文章を書く」と覚えましょう。 - Scanner scanner = new Scanner(System.in);
Scanner
クラスのオブジェクトを作成しています。
こちらも入力を行うために必要な構文として「メインメソッドの中の、入力を行う前に書く」と覚えましょう。 - System.out.println(“お名前を入力してください:”);
ユーザーに入力を促すためのメッセージを出力します。System.out.println
で表示することで、このメッセージの後にカーソルが点滅し、ユーザーが入力を始めることができます。 - String name = scanner.nextLine();
scanner.nextLine()
を使うことで、ユーザーが入力した内容(テキスト)を取得し、name
という変数に格納します。変数はユーザーが入力した情報を一時的に保存するための「箱」のようなものです。次の記事で細かく解説します。 - System.out.println(“こんにちは、” + name + “さん!”);
最後に取得したname
変数を使用して、挨拶メッセージを表示します。このとき、+
を使って文字列と変数を連結しています。これにより、ユーザーが入力した名前がメッセージに組み込まれ、「こんにちは、〇〇さん!」のように表示されます。
実行結果(例として「太郎」と入力):
お名前を入力してください: 太郎 こんにちは、太郎さん!
上のコードでは、行頭に半角スペースを入れて字下げしている行があります。
行頭に半角スペースを4つ(タブを1つ)入れることを「インデントを入れる」といい、これはコードの読みやすさと構造を明確にするために重要なテクニックです。
JAVAではインデントは必須ではありませんが、上手にインデントを加えることで見やすいコードを書くことができます。
コメントの書き方
プログラムの中に「コメント」を書くことで、コードの意図や注意点を説明できます。
コメントはプログラムの動作に影響を与えませんが、読みやすさや理解しやすさを向上させます。
単一行コメント:「//」の後に書くと、その行はコメントとして認識されます。
// これは単一行コメントです
複数行コメント:「/*」で始めて「*/」で終わると、その間の全ての内容がコメントとして扱われます。
/* これは複数行コメントです 複数行にわたるメモを記述するのに便利です */
まとめ
この章では、JAVAの基本構文である「public class」と「public static void main(String[] args)」、入力と出力の方法、コメントの書き方について学びました。
ここで学んだ内容はJAVAプログラムの土台となるので、しっかりと覚えておきましょう。
次の章から、さらにプログラミングの基礎を深めていきます。
練習問題1-1-1:JAVAコードを書いてみよう
自己紹介をするためのコードを作成しましょう。
これから作成するコードを実行すると、例えば以下のように出力されます。
名前を入力してください: 花子 年齢を入力してください: 25 趣味を入力してください: 読書 === 自己紹介 === こんにちは、花子です。 年齢は25歳です。 趣味は読書です。よろしくお願いします!
以下のプログラミングコードをコピーし、コメントに従ってコードを完成させてください。
// 必要なクラスをインポート /*この複数行コメントを消して、スキャナークラスのインポート文を書いてください。 「インポート ジャバ ドット ユーティル ドット スキャナー セミコロン」 */ /*この複数行コメントを消して、SelfIntroductionクラスを宣言して下さい。 「パブリック クラス SelfIntroduction」 */ /*この複数行コメントを消して、メインメソッドを定義して下さい。 「パブリック スタティック ボイド メイン ストリング カクカッコ アーグズ」 */ // スキャナーを作成し、標準入力 (コンソール) を読み取る Scanner scanner = new Scanner(System.in); // ユーザーに名前の入力を促す /*この複数行コメントを消して、「名前を入力してください: 」と出力するコードを書いて下さい。 「システム アウト プリント("名前を入力してください: ")」 */ String name = scanner.nextLine(); // ユーザーに年齢の入力を促す /*この複数行コメントを消して、「年齢を入力してください: 」と出力するコードを書いて下さい。 「システム アウト プリント("年齢を入力してください: ")」 */ int age = scanner.nextInt(); scanner.nextLine(); // 改行を消費 // ユーザーに趣味の入力を促す /*この複数行コメントを消して、「趣味を入力してください: 」と出力するコードを書いて下さい。 「システム アウト プリント("趣味を入力してください: ")」 */ String hobby = scanner.nextLine(); // 自己紹介メッセージを表示 System.out.println("\n=== 自己紹介 ==="); /*この複数行コメントを消して、以下の3行を出力して改行するコードを書いて下さい。 「こんにちは、" + name + "です。」 「年齢は" + age + "歳です。」 「趣味は" + hobby + "です。よろしくお願いします!」 */ } }
正解コードの例
例えば以下のようなプログラムが考えられます。
// 必要なクラスをインポート import java.util.Scanner; public class SelfIntroduction { public static void main(String[] args) { // スキャナーを作成し、標準入力 (コンソール) を読み取る Scanner scanner = new Scanner(System.in); // ユーザーに名前の入力を促す System.out.print("名前を入力してください: "); String name = scanner.nextLine(); // ユーザーに年齢の入力を促す System.out.print("年齢を入力してください: "); int age = scanner.nextInt(); scanner.nextLine(); // 改行を消費 // ユーザーに趣味の入力を促す System.out.print("趣味を入力してください: "); String hobby = scanner.nextLine(); // 自己紹介メッセージを表示 System.out.println("\n=== 自己紹介 ==="); System.out.println("こんにちは、" + name + "です。"); System.out.println("年齢は" + age + "歳です。"); System.out.println("趣味は" + hobby + "です。よろしくお願いします!"); } }
練習問題1-1-2:HelloWorld!を表示しよう
画面に「Hello, World!」と表示するコードを、何も見ずに書いて下さい。
ただしファイルの名称は「HelloWorld」とすること。
正解コードの例
例えば以下のようなプログラムが考えられます。
public class HelloWorld { public static void main(String[] args) { // コンソールに "Hello, World!" を表示する System.out.println("Hello, World!"); } }
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