この記事で学べる知識:入力と出力の基本、コメントの書き方
この記事の練習問題を解くために必要な知識:
入力と出力の基本、コメントの書き方、変数と定数、基本データ型と算術演算子、文字列操作、乱数生成
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Rubyの入り口|コードを書いてみよう
この章ではRubyにおける「入力と出力の基本」及び「コメントの書き方」を学習します。用語の解説が不要な方はここをクリックして練習問題へ飛びましょう。
プログラミングを始めるにあたって、最初に覚えるべき基本操作として「入力」と「出力」があります。
ユーザーからデータを受け取る「入力」と、プログラムの結果を画面に表示する「出力」は、プログラムの基本動作の一部です。
またプログラムの各部分に「コメント」を書き込むことで、コードがどのように動作するかを記述し、理解しやすくすることができます。
本記事では、これらの基本について解説します。
出力の基本
「出力」とはプログラムが処理したデータやメッセージを画面に表示する操作のことです。
計算の結果やユーザーへのメッセージを表示することで、プログラムがどのような動作をしたのかを目で確認できます。
Rubyでは簡単に出力を行うための方法が用意されています。
出力の方法
Rubyで画面に出力するには、puts
メソッドまたはprint
メソッドを使います。これらはどちらも画面にデータを表示しますが、少し違いがあります。
puts
メソッド
puts
は指定した内容を画面に表示した後、自動的に改行を入れます。print
メソッド
print
は指定した内容を表示しますが改行は入れません。続けて出力を表示する場合、次の出力が同じ行に続きます。
実際にコードを書いて確認してみましょう。
行頭にputsメソッドやprintメソッドを書き、半角スペースの後に2つのダブルクォーテーションと、その間に出力したいメッセージを書きます。
puts "Hello, Ruby!" print "これはprintメソッド。" print " 改行されません。"
このコードを実行すると、画面には以下のように出力されます。
Hello, Ruby! これはprintメソッド。 改行されません。
このように、puts
とprint
は使い方によって表示のされ方に違いがあるため、場面に応じて使い分けることが大切です。
メソッドとは、プログラムの動作を事前にまとめておいた命令ブロックです。
メソッドの詳細は第3章で詳しく学習しますので、今は色々なメソッドを使うことで便利な機能が使えると覚えておきましょう。
入力の基本
「入力」とは、プログラムにデータを提供することを指します。
ユーザーが入力した情報をプログラムが受け取り、それを基に処理を進めることで、プログラムに柔軟性が生まれます。
入力の方法
Rubyではユーザーからの入力を受け取るためにgets
メソッドを使用します。
gets
はユーザーがキーボードから入力した情報を取得し、そのままプログラム内で利用できるようにします。
次に例を示します。ここで、gets
で入力された内容は「変数」に保存しますが、変数の詳細については次回の章で説明します。
print "お名前を入力してください:" name = gets # ユーザーからの入力を変数nameに代入 print "こんにちは、" print name print "さん!"
このコードでは「お名前を入力してください:」と出力したあとの「name = gets」の部分で入力が行われます。
ここで「name」はユーザーが入力したデータを一時的に保管するために使用される箱のようなもので変数と言います。
上記のコードを実行すると、まずは以下のように出力されます。
お名前を入力してください:
「お名前を入力してください:」を出力したあとに、ユーザーからの入力を待機している状態です。ここで「たろう」と入力すると以下のように出力されます。
お名前を入力してください:たろう こんにちは、たろう さん!
このように、gets
によってユーザーが入力したデータが変数name
に格納され、それがprintを用いて出力されました。
しかし、この例ではprintメソッドを使用しているにも関わらず「たろう」の後で改行されてしまっています。
これは、gets
によって入力されたデータには自動的に末尾に改行文字が付くためです。
これを回避する手段は色々とありますが、ここではgetsメソッドに加えてchompメソッドを使用する書き方を紹介します。
print "お名前を入力してください:" name = gets.chomp # 改行を削除して変数nameに代入 print "こんにちは、" print name print "さん!"
このコードを実行すると以下のように出力されます。
お名前を入力してください:たろう こんにちは、たろうさん!
このように入力と出力を上手に組み合わせることで、インタラクティブなプログラムが作成できます。
また、変数nameを出力する際にはダブルクォーテーションが不要であることも覚えておきましょう。
コメントの書き方
「コメント」はプログラム内にメモを残すための記述です。
既にここまででも使用していますが、コード内にコメントを追加することでコードの内容を他の開発者や将来の自分が理解しやすくなります。
またプログラムの動作に影響を与えないため、自由に記述が可能です。
コメントの基本文法
Rubyでは#
記号を使うことでプログラム内にコメントを挿入できます。
#
以降の文字列はプログラムの実行時に無視されます。
# ここからプログラムが開始します puts "Hello, World!" # 画面にメッセージを表示 # 次にユーザーからの入力を受け取ります print "お名前を入力してください:" name = gets.chomp # 名前の入力 print "こんにちは、" ここから3行かけてあいさつを出力 print name print "さん!"
このように、コメントを使用することでプログラムの内容がわかりやすくなり、コードの意図や動作が明確になります。
複数行コメント
複数行に渡るコメントを書くときは、=begin
と =end
キーワードを使って記述できます。
次のように囲まれた部分がコメントになります。
=begin ここは複数行コメントです。 好きなだけ行を追加できます。 =end
注意: =begin
と =end
は必ず行の先頭に記述する必要があります。また行頭のインデント(半角スペース)があるとエラーが発生するため、注意が必要です。
ただし、#
を全ての行頭におく書き方でも当然問題なく、こちらの方がより一般的です。
まとめ
今回はRuby学習の第一歩として、「入力」「出力」「コメント」について学びました。
これらの機能はプログラムの基本ですが、非常に重要な要素です。
次回は「変数と定数」について解説し、入力されたデータを保存して利用する方法を学びます。
引き続き、基礎をしっかり身につけていきましょう。
Ruby入り口の練習問題:簡単な自己紹介プログラムを書いてみよう
簡単な自己紹介プログラムを作成しましょう。
またプログラム内にはコメントを書いて、何をしているコードなのか分かるようにしてください。
この問題の要件
以下の要件に従ってコードを完成させてください。
- ユーザーに名前を尋ね、その入力を受け取ること。
- 入力された名前を使って、自己紹介の文章を出力すること。
- コード内には、何をしているかを説明するコメントを適切に追加すること。
ただし、以下のような実行結果となるコードを書くこと。
*****↓↓正解コードの実行結果の例↓↓*****
名前を入力してください: 田中 はじめまして。私は田中です。 よろしくお願いします。
練習問題の解答と解説
この問題の一つの正解例とそのコードの解説を以下に示します。
正解コードの例
例えば以下のようなプログラムが考えられます。
# 名前の入力を促す print "名前を入力してください: " # ユーザーの入力を取得し、変数 name に格納 name = gets.chomp # メッセージを出力 print "はじめまして。私は" print name puts "です。" puts "よろしくお願いします。"
正解コードの解説
非常にシンプルな問題の為、解説はありません。
難しいと感じた場合は、ページ上部の解説を見返してみてください。
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この記事への質問・コメント
この記事を作成するにあたりAIを活用しています。
問題ないことは確認していますが、もし間違いや表現の違和感などありましたら、ご指摘頂けると大変助かります。