【Dify】XServer VPSで始める方法|セルフホストの料金・必要スペック・導入手順

DifyをXServer VPSでセルフホストしたいものの、「どのプランを選べばよいのか」「Dify Cloudとの違いは何か」と迷っている方も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、Difyを手軽に試したい方や、サーバー管理を行いたくない方にはDify Cloudが向いています。一方、XServer VPS上に自分専用のDify環境を用意し、サーバーやドメインを自分で管理しながら継続運用したい方にはセルフホストが選択肢になります。
XServer VPSでは、Difyの利用環境を自動構築できる「Difyアプリイメージ」が用意されています。ただし、このアプリイメージを利用できるのはメモリ4GB以上のプランです。2GBプランではDifyアプリイメージを選択できません。
また、Dify公式が示すセルフホスト環境の最低要件は、CPU 2コア以上・RAM 4GiB以上です。4GBはあくまで開始ラインであり、RAGや複数人利用、本番運用を予定している場合は、用途とデータ量を踏まえて余裕のあるプランを検討する必要があります。
XServer VPSにはドメイン・SSLクイック設定もありますが、利用は任意です。アプリイメージを使った場合でも、契約管理、Difyのアップデート、バックアップ、セキュリティ対策は利用者が確認しなければなりません。

XServer VPSなら複雑で面倒なサーバー構築が不要だから、最初のハードルがほかのVPSよりぐっと低いね。
Difyのために用意するなら、XServer VPSは有力候補だよ!
この記事では、XServer VPSでDifyを始める場合に絞り、必要スペック、プランの考え方、申し込みから初期設定までの流れ、運用前に確認したい注意点を解説します。
Dify全体の料金やCloud・セルフホストの費用差を知りたい方は「【Dify】料金はいくら?Cloud・セルフホスト・Enterpriseを比較」を、Dify Cloudの各プランを比較したい方は「Difyクラウドのプラン比較」をご覧ください。
DifyをXServer VPSで使うとは?
DifyをXServer VPSで使うとは、自分で契約したVPS上にDifyの利用環境を構築し、自分で管理しながら運用することです。
Difyには、Dify側が用意した環境をすぐに利用できるDify Cloudと、自分で用意したサーバー上に構築するセルフホストという利用方法があります。
通常、VPSへDifyを構築するには、Dockerなどの実行環境やドメイン、SSLを自分で設定する必要があります。XServer VPSにはDifyアプリイメージが用意されているため、申し込み時にDifyを選択することで、初期構築の負担を減らせます。
ただし、Difyアプリイメージを利用した場合でも、VPSの契約管理、Difyのアップデート、バックアップ、セキュリティ対策が不要になるわけではありません。
Dify CloudとXServer VPSの違い
Dify CloudとXServer VPSの大きな違いは、Difyを動かすサーバーを誰が用意し、誰が管理するかです。
| 比較項目 | Dify Cloud | XServer VPS |
|---|---|---|
| 利用開始 | アカウント作成後すぐに使いやすい | VPSの契約と初期設定が必要 |
| サーバー管理 | Dify側が管理 | 利用者が管理 |
| Difyの設置場所 | Dify側が用意した環境 | 自分で契約したVPS |
| ドメイン・SSL | プランや設定によって異なる | XServer VPSの設定機能を利用可能 |
| 主な費用 | Difyのプラン料金とAPI利用料 | VPS料金、API利用料、運用にかかる費用 |
| 向いている人 | 手軽に試したい人、サーバー管理を避けたい人 | 自分で環境を管理して継続運用したい人 |
まずDifyの機能を試したい場合は、Dify Cloudから始める方が簡単です。
一方、XServer VPS上にDifyを配置し、サーバーやドメイン、バックアップなどを自分で管理したい場合は、セルフホストが選択肢になります。
Dify全体の料金構造やCloud・セルフホストの費用差については「【Dify】料金はいくら?Cloud・セルフホスト・Enterpriseを比較」で解説しています。Dify Cloudの各プランの違いは「Difyクラウドのプラン比較」をご覧ください。


XServer VPSでDifyをセルフホストする仕組み
XServer VPSには、Difyの利用環境を自動構築するためのDifyアプリイメージが用意されています。
申し込み時にメモリ4GB以上のプランを選び、アプリイメージとしてDifyを指定すると、必要な環境がサーバーへインストールされます。2GBプランではDifyアプリイメージを選択できません。
ドメイン・SSLクイック設定を利用する場合は、申し込み時にXServerのサブドメインまたは独自ドメインを指定できます。この設定を利用せず、あとから手動でドメインとSSLを設定することも可能です。
XServer VPSを利用する意味は、Difyに新しいアプリ作成機能を追加することではありません。Difyを動かすサーバーを自分で用意し、運用環境やドメイン、更新時期などを自分で管理できるようにすることです。
そのため、XServer VPSは「Difyで何を作るか」ではなく、「Difyをどこで、どのように運用するか」を決めるための選択肢と考えましょう。
XServer VPSでDifyを運用するメリット
XServer VPSでDifyを運用する主なメリットは、Difyアプリイメージやドメイン・SSL設定など、Difyを始めるための仕組みがあらかじめ用意されていることです。
ただし、XServer VPSを利用しても、Difyが完全な管理不要サービスになるわけではありません。初期構築の負担を減らせることと、運用後の管理が不要になることは分けて考えましょう。
Difyアプリイメージで初期構築を簡略化できる
XServer VPSでは、申し込み時にDifyアプリイメージを選択できます。
通常のVPSへDifyを構築する場合は、Dockerなどの実行環境を準備し、Difyの構成ファイルを使って複数のサービスを起動する必要があります。
XServer VPSのDifyアプリイメージを利用すれば、こうした初期構築の一部を自動化できます。そのため、Dockerを使ってDify環境を一から構築する場合より、初心者でも始めやすくなります。
ただし、アプリイメージを利用できるのはメモリ4GB以上のプランです。また、インストール後のアップデートやバックアップ、アクセス管理は利用者が確認する必要があります。
ドメイン・SSLクイック設定を利用できる
XServer VPSでは、Difyアプリイメージをインストールする際に「ドメイン・SSLクイック設定」を利用できます。
この設定では、XServerが提供するサブドメインまたは自分で用意した独自ドメインを指定し、SSLを設定できます。
独自ドメインを持っていない場合は、XServerが無料で提供するサブドメインを使って始めることも可能です。
ドメイン・SSLクイック設定は任意であり、申し込み時に利用せず、あとから手動でドメインとSSLを設定する方法もあります。
XServer公式マニュアルで保守手順を確認できる
XServer VPSでは、Difyアプリイメージのインストールだけでなく、初期設定やSSL証明書、Difyのアップデートなどに関する公式マニュアルも公開されています。
Difyは継続的に更新されるため、セルフホスト環境では、アップデート前のバックアップや設定ファイルの確認が必要です。
操作方法や既知の問題が変更される可能性もあるため、アップデート時は古いブログ記事だけを参照せず、XServer VPSとDifyの公式情報を確認してください。
XServer VPSが向いている人・向いていない人
XServer VPSは、すべてのDify利用者に必要なサービスではありません。
| 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|
| XServer VPS上にDifyを構築したい | まずDifyを無料または低コストで試したい |
| 自分でサーバーを管理したい | サーバー管理を行いたくない |
| 独自ドメインやXServerのサブドメインを使いたい | アカウント作成後すぐにDifyを使いたい |
| アップデートやバックアップを自分で管理できる | 保守作業をサービス提供側に任せたい |
| VPSを継続的なDify環境として利用したい | 短期間の学習や簡単な検証だけを行いたい |
手軽さを優先する場合は、最初にDify Cloudを利用する方が適しています。
一方、初期構築をできるだけ簡略化しながら、XServer VPS上でDifyを管理したい場合は、Difyアプリイメージが有力な選択肢になります。
Dify用のXServer VPSは何GBプランを選ぶべき?
DifyをXServer VPSで始める場合、学習や小規模な検証が目的なら4GBプラン、本格的なRAGや複数人での継続利用を予定している場合は8GBプランが候補になります。
2GBプランでは、XServer VPSが提供するDifyアプリイメージを利用できません。Difyアプリイメージを使って始める場合は、4GB以上のプランを選ぶ必要があります。
ただし、4GBや8GBというメモリ容量だけで、Difyの動作速度や安定性が決まるわけではありません。登録する資料の量、同時利用者数、利用する機能なども考慮して選びましょう。
Dify公式の最低要件とXServer VPSの利用条件
Dify公式が示すセルフホスト環境の最低要件は、CPU 2コア以上・RAM 4GiB以上です。
一方、XServer VPSのDifyアプリイメージは、メモリ4GB以上のプランで利用できます。2GBプランはDify公式の最低メモリ要件を下回るだけでなく、XServer VPSの申し込み画面でDifyアプリイメージを選択できません。
| 確認項目 | 条件 |
|---|---|
| Dify公式の最低CPU | 2コア以上 |
| Dify公式の最低メモリ | RAM 4GiB以上 |
| XServer VPSのDifyアプリイメージ | メモリ4GB以上で利用可能 |
| XServer VPSの2GBプラン | Difyアプリイメージを利用不可 |
4GBは「Difyを動かすための開始ライン」と考え、用途によっては8GB以上も検討してください。
4GBプランが向いている用途
4GBプランは、Difyを学習したい方や、小規模な検証環境を作りたい方の開始候補です。
たとえば、次のような用途が該当します。
- Difyの基本操作を学ぶ
- 小規模なチャットボットを試す
- シンプルなワークフローを作る
- 少量の資料を使ってRAGを検証する
- 一人または少人数で開発・テストする
ただし、4GBはDify公式の最低メモリ要件と同じ容量です。資料のインデックス処理や複数機能の同時利用などによって、メモリの余裕が少なくなる可能性があります。
4GBプランを選ぶ場合は、最初から本番運用を前提にせず、まず検証環境として動作を確認するのが安全です。
8GBプランを検討したい用途
8GBプランは、4GBよりもメモリやCPU、ストレージに余裕を持たせたい場合の候補です。
次のような用途では、8GBプランを検討する価値があります。
- PDFなどの資料を使ったRAGを継続運用する
- 登録するナレッジが増える予定がある
- 複数人でDifyを利用する
- 複数のアプリやワークフローを管理する
- 学習環境から業務用の検証環境へ発展させる
- アップデート時の余裕も考えてプランを選びたい
ただし、8GBプランを選べば、すべてのRAGや複数人利用が必ず安定するわけではありません。実際に必要なスペックは、資料量、処理内容、同時アクセス数などによって変わります。
「8GBなら安心」と断定せず、「4GBより余裕を持たせるための候補」と説明してください。
XServer VPSの料金・スペック比較
以下は、2026年7月31日にXServer VPS公式料金表で確認した内容です。
| 項目 | 4GBプラン | 8GBプラン |
|---|---|---|
| メモリ | 4GB | 8GB |
| vCPU | 4コア | 6コア |
| NVMe SSD | 150GB | 400GB |
| 1か月契約の月額換算 | 2,200円 | 4,400円 |
| 12か月契約の月額換算 | 1,800円 | 3,600円 |
| 36か月契約の月額換算 | 1,700円 | 3,201円 |
| Difyアプリイメージ | 利用可能 | 利用可能 |
XServer VPSの料金は、契約期間によって1か月あたりの金額が変わります。また、契約期間分の料金は一括前払いです。
キャンペーンや料金、スペックは変更される可能性があります。申し込み前に、必ずXServer VPS公式料金表で最新情報を確認してください。
なお、上記はVPSの利用料金です。OpenAIやAnthropicなどのLLM API利用料は含まれていません。
4GBと8GBで迷ったときの選び方
4GBと8GBで迷った場合は、次の基準で選びましょう。
| 利用目的 | 選び方 |
|---|---|
| Difyを学習したい | 4GBから検討 |
| 基本機能を試したい | 4GBから検討 |
| 小規模なRAGを検証したい | 4GBで検証し、負荷を確認 |
| RAGを継続運用したい | 8GBを候補にする |
| 複数人で利用したい | 8GBを候補にする |
| 複数アプリを運用したい | 8GBを候補にする |
| 必要な負荷が分からない | まず検証し、実測して判断 |
学習や小規模な検証から始める場合は4GB、本格運用を見据えて余裕を持たせたい場合は8GBを候補にするのが基本です。
ただし、長期契約を先に決めるのではなく、実際のDify環境でメモリ使用量や処理速度を確認してから運用方法を決めると、過剰な契約を避けやすくなります。
XServer VPSでDifyを始める手順
XServer VPSのDifyアプリイメージを利用する場合、申し込みからDifyへログインするまでの流れは次のとおりです。
- プランとドメインを決める
- Difyアプリイメージを選んで申し込む
- ドメインとSSLを設定する
- パケットフィルターを確認する
- Difyへアクセスして管理者アカウントを作る
- モデルプロバイダーを設定する
- 運用開始前の確認を行う
以下は2026年7月31日にXServer VPS公式マニュアルで確認した手順です。申し込み画面や設定方法は変更される可能性があるため、実際の操作時は公式マニュアルも確認してください。
手順1. プランとドメインを決める
申し込みを始める前に、利用するプランとDifyへアクセスするためのドメインを決めます。
XServer VPSのDifyアプリイメージを利用できるのは、メモリ4GB以上のプランです。2GBプランではDifyアプリイメージを選択できません。
ドメインは、次のいずれかを利用できます。
| 選択肢 | 概要 |
|---|---|
| XServerのサブドメイン | XServer VPSが無料で提供するサブドメインを使う |
| 独自ドメイン | 自分で取得したドメインやサブドメインを使う |
独自ドメインで「ドメイン・SSLクイック設定」を利用する場合は、事前にドメインのネームサーバーをXServer VPSへ設定します。
XServerのサブドメインを利用する場合は、独自ドメインを持っていなくても始められます。
手順2. Difyアプリイメージを選んで申し込む
XServerアカウントへログインし、VPSの追加申し込みを開始します。
申し込み画面では、次の項目を確認してください。
| 確認項目 | 選択内容 |
|---|---|
| プラン | メモリ4GB以上 |
| イメージタイプ | アプリケーション |
| アプリケーション | Dify |
| 契約期間 | 月額換算額と一括支払額を確認 |
| ドメイン・SSL | クイック設定を使うか決める |
メモリ2GBのプランを選ぶと、アプリケーションの選択画面でDifyを選択できません。
申し込みと支払いが完了すると、XServer VPS上へDifyの利用環境が自動的にインストールされます。
手順3. ドメイン・SSLを設定する
ドメインとSSLの設定方法は、「ドメイン・SSLクイック設定」を利用するかどうかで異なります。
ドメイン・SSLクイック設定を利用する場合
申し込み画面で「利用する」を選び、次のどちらかを指定します。
- XServerのサブドメイン
- 独自ドメイン
申し込み時にクイック設定を利用した場合は、DifyのインストールとあわせてドメインとSSLが設定されます。
ドメイン・SSLクイック設定を利用しない場合
クイック設定を利用しない場合は、次の準備が必要です。
- VPSのIPアドレスを指定したAレコード
- SSL証明書取得用のメールアドレス
Difyのインストール後、XServer VPSのSSHまたはコンソールから、公式マニュアルで案内されている次のコマンドを実行します。
bash setup.sh <ドメイン> <メールアドレス>
<ドメイン>と<メールアドレス>は、実際に利用する情報へ置き換えてください。
コマンドや設定方法は変更される可能性があるため、実行前に必ずXServer VPS公式マニュアルの最新版を確認してください。
手順4. パケットフィルターを確認する
Difyをブラウザから安全に利用するため、VPSパネルでパケットフィルターの設定を確認します。
XServer VPS公式マニュアルでは、次のポートが案内されています。
| 用途 | ポート | 扱い |
|---|---|---|
| HTTP | TCP 80 | SSL証明書の取得・更新に必要 |
| HTTPS | TCP 443 | ブラウザからの暗号化通信に必要 |
| SSH | TCP 22 | SSH接続を利用する場合のみ |
ドメイン・SSLクイック設定を利用した場合は、TCP 80とTCP 443を許可するルールが自動で追加されます。
SSHを使わない場合は、TCP 22を無条件に公開する必要はありません。利用する機能に必要なポートだけを許可してください。
手順5. Difyへアクセスして管理者アカウントを作る
ドメインとSSLの設定が完了したら、ブラウザから次の形式のURLへアクセスします。
https://設定したドメイン
初回アクセス時には、Difyの管理者アカウント作成画面が表示されます。
画面の案内に従って管理者情報を入力し、セットアップを完了してください。管理者パスワードには、ほかのサービスで使用していない推測されにくい文字列を設定します。
管理者アカウントの作成後、Difyへサインインできることを確認してください。
手順6. モデルプロバイダーを設定する
Difyへログインしたら、利用するモデルプロバイダーを設定します。
OpenAIやAnthropicなどの外部モデルを利用する場合は、各サービスで取得したAPIキーをDifyへ登録します。利用するモデルプロバイダーによって、必要な認証情報や料金体系は異なります。
APIキーを記事本文へ直接貼り付けたり、画面キャプチャに表示したりしないでください。
Difyの初期設定とモデルプロバイダーの設定方法は、「【Dify】Lesson1-2:Difyを使う準備|環境構築とセットアップ」で解説しています。

手順7. 運用開始前の確認を行う
Difyへログインできたら、アプリを作り始める前に次の項目を確認します。
- HTTPSでアクセスできる
- 管理者パスワードを安全に保管している
- 不要なポートを公開していない
- APIキーを安全に管理している
- バックアップ方法を確認している
- Difyのアップデート方法を確認している
- 障害発生時に確認する公式マニュアルを保存している
具体的なバックアップやアップデート、セキュリティ上の注意点は、次の「XServer VPSでDifyを使うときの注意点」で解説します。
初期設定が完了したら、「【Dify】Lesson1-3:Difyの使い方|初めてのチャットボットを作ろう」を参考に、最初のアプリを作成してください。

XServer VPSでDifyを使うときの注意点
XServer VPSのDifyアプリイメージを利用すると、Difyの初期構築を簡略化できます。
ただし、XServer VPS上に構築したDifyは、利用者自身が管理するセルフホスト環境です。Dify Cloudのように、サーバーの更新や障害対応をすべてサービス提供側へ任せられるわけではありません。
運用を始める前に、次の注意点を確認しておきましょう。
サーバー管理と障害対応は利用者が行う
XServer VPSでDifyを運用する場合、Difyが起動したあとも継続的な管理が必要です。
主な管理項目は次のとおりです。
| 管理項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| VPSの契約 | 更新日、契約期間、プランを把握する |
| ログイン情報 | VPSとDifyの管理者情報を安全に保管する |
| アクセス制限 | 不要なポートやログイン方法を公開しない |
| 稼働確認 | Difyへ正常にアクセスできるか定期的に確認する |
| アップデート | Difyと関連サービスの更新情報を確認する |
| バックアップ | 障害時に復元できるデータを保存する |
| 障害対応 | エラーや停止が発生した場合に原因を確認する |
「Difyへログインできたら設定完了」ではありません。業務や社内利用を予定している場合は、誰が管理し、障害発生時に誰が対応するのかも決めておきましょう。
アップデート前にバックアップと公式情報を確認する
XServer VPS公式マニュアルでは、Difyアプリイメージのアップデート方法として、SSHまたはコンソールから次のコマンドを実行する手順が案内されています。
bash update.sh
ただし、Difyの更新内容によって、アップデート方法や事前対応が変わることがあります。XServer VPS公式マニュアルにも、申し込み日やDifyのバージョンによって対応が異なる既知の問題が掲載されています。
アップデート前には、次の順番で確認してください。
- XServer VPS公式マニュアルの最新版を確認する
- Dify公式のリリース情報を確認する
- データと設定ファイルをバックアップする
- 復元方法を確認する
- 利用者が少ない時間帯にアップデートする
- 更新後にログイン・アプリ・ナレッジ・API連携を確認する
過去の記事に掲載された回避コマンドを、そのまま現在の環境で実行しないでください。必ず現在の公式マニュアルと、自分のインストール時期に該当する案内を確認します。
バックアップは復元できる単位で保存する
Difyのバックアップでは、作成したアプリだけでなく、データベースやストレージ、環境設定も考慮する必要があります。
主な確認対象は次のとおりです。
| バックアップ対象 | 主な内容 |
|---|---|
| データベース | アカウント、アプリ、設定などのデータ |
| ストレージ | アップロードしたファイルやナレッジ関連データ |
| ベクトルデータベース | RAGの検索に使用するインデックス |
| 環境設定 | .envや関連する設定ファイル |
| 独自設定 | 自分で変更した構成や追加ファイル |
| アプリのエクスポート | 再作成時に利用するDSLファイルなど |
アプリのエクスポートだけでは、Dify環境全体を復元できない可能性があります。
バックアップは、保存しただけで完了ではありません。別の場所へ保管し、必要なデータを実際に復元できるか確認してください。
具体的なバックアップ対象や方法は、利用中のDifyバージョンとXServer VPSの構成に合わせて決めます。
LLM API利用料はVPS料金に含まれない
XServer VPSの料金は、Difyを動かすサーバーの利用料金です。
OpenAIやAnthropic、Googleなどの外部モデルAPIを利用する場合、そのAPI利用料はXServer VPSの料金に含まれません。
主な費用は次のように分かれます。
| 費用 | 内容 |
|---|---|
| VPS料金 | XServer VPSを利用するための料金 |
| LLM API利用料 | 外部のAIモデルを呼び出すための料金 |
| ドメイン料金 | 有料の独自ドメインを利用する場合 |
| バックアップ関連費用 | 保存先やバックアップサービスによって発生 |
| 運用コスト | 更新、監視、障害対応にかかる時間や作業 |
利用回数が増えると、VPS料金よりもLLM API利用料の影響が大きくなる可能性があります。
Dify全体の費用構造については「【Dify】料金はいくら?Cloud・セルフホスト・Enterpriseを比較」で確認してください。

外部AIサービスへ送信されるデータを確認する
DifyをXServer VPSへセルフホストしても、すべてのデータ処理がXServer VPS内だけで完結するとは限りません。
OpenAIやAnthropicなどの外部APIを利用する場合は、プロンプトや取得したナレッジの一部が、回答生成のために外部サービスへ送信される可能性があります。
社内資料や個人情報を扱う場合は、次の項目を確認してください。
- Difyへ登録してよい資料を決める
- 個人情報や機密情報の有無を確認する
- 誰がDifyへアクセスできるか決める
- 管理者権限を必要な担当者だけに付与する
- 利用するモデルプロバイダーのデータ取扱条件を確認する
- プラグインや外部ツールへ送信される情報を確認する
- 会話ログや実行履歴の保存範囲を確認する
- 社内の情報管理ルールに沿って運用する
生成AIを業務で安全に運用するための考え方は「Difyで事故らない生成AI文章術」で詳しく解説しています。

負荷を確認してプラン変更を判断する
4GBや8GBというプランだけで、Difyの安定性を保証することはできません。
必要なスペックは、登録する資料量、ナレッジのインデックス処理、同時利用、アプリ数などによって変わります。
運用開始後は、次の状況を確認してください。
- Difyの画面表示が極端に遅くなっていないか
- ナレッジのインデックス処理に失敗していないか
- コンテナが停止・再起動していないか
- メモリやストレージの使用量が増え続けていないか
- 複数人利用時に処理が不安定になっていないか
問題が発生した場合は、すぐにプラン変更だけで解決しようとせず、Difyのログ、コンテナの状態、メモリ、ストレージ、公式マニュアルの既知の問題を確認します。
原因を確認したうえで、リソース不足と判断できる場合に、上位プランへの変更を検討してください。
DifyをXServer VPSで始める前によくある質問
XServer VPSでDifyをセルフホストする前によくある質問へ回答します。
DifyはXServer VPSの2GBプランでも使えますか?
XServer VPSの2GBプランでは、Difyアプリイメージを利用できません。
XServer VPS公式マニュアルでは、Difyアプリイメージを利用できるのはメモリ4GB以上のプランと案内されています。
また、Dify公式の最低要件もCPU 2コア以上・RAM 4GiB以上です。Difyアプリイメージを利用して始める場合は、4GB以上のプランを選んでください。
Dify CloudとXServer VPSはどちらが安いですか?
利用方法によって異なるため、一律には判断できません。
Dify Cloudでは、選択するプランや利用量に応じて料金が発生します。XServer VPSでセルフホストする場合は、VPS料金に加えて、外部モデルのAPI利用料や運用・バックアップにかかる費用も考慮する必要があります。
Dify全体の費用構造は「【Dify】料金はいくら?Cloud・セルフホスト・Enterpriseを比較」、Cloud各プランの違いは「Difyクラウドのプラン比較」で確認してください。
XServer VPSでDifyを使うにはプログラミング知識が必要ですか?
Difyでアプリを作るだけなら、必ずしもプログラミング知識は必要ありません。
ただし、XServer VPSでセルフホストする場合は、VPS、ドメイン、SSL、パケットフィルター、アップデート、バックアップなどの基本的な知識が必要です。
Difyアプリイメージを使うことで初期構築は簡略化できますが、運用後のサーバー管理まで不要になるわけではありません。
DifyをXServer VPSで使う場合、API料金は含まれますか?
XServer VPSの利用料金に、OpenAIやAnthropicなどの外部LLM API料金は含まれません。
外部モデルを利用する場合は、利用するモデルプロバイダーと契約し、APIキーをDifyへ設定します。API利用料は各サービスの料金体系と利用量に応じて発生します。
XServer VPSの料金と、LLM APIの料金は別々に管理してください。
Difyを独自ドメインで公開できますか?
はい。XServer VPSでは、独自ドメインまたはXServerが提供するサブドメインを使ってDifyへアクセスできます。
申し込み時に「ドメイン・SSLクイック設定」を利用する方法と、申し込み後に自分でドメインとSSLを設定する方法があります。
独自ドメインを使う場合は、DNS設定とSSLが正常に反映されていることを確認してください。
社内FAQを作るならDify CloudとXServer VPSのどちらがいいですか?
サーバー管理を行いたくない場合はDify Cloud、自分でVPSやドメイン、バックアップを管理したい場合はXServer VPSが候補になります。
ただし、社内データを扱うからといって、必ずXServer VPSを選ぶ必要があるわけではありません。
次の点を比較して判断してください。
- サーバー管理を自社で行えるか
- バックアップと障害対応を行えるか
- 誰がDifyへアクセスするか
- どのデータをDifyへ登録するか
- 外部のLLM APIへ何が送信されるか
- 必要な契約・セキュリティ条件を満たせるか

まとめ|XServer VPSはDifyを自分で管理したい人の選択肢
XServer VPSでは、Difyアプリイメージを利用して、Difyの初期構築を簡略化できます。
ただし、Difyアプリイメージを利用できるのはメモリ4GB以上のプランです。2GBプランでは選択できません。
この記事の要点をまとめると、次のとおりです。
- Difyアプリイメージは4GB以上のプランで利用できる
- 学習や小規模な検証は4GBから検討できる
- RAGや複数人利用では8GBも候補になる
- ドメイン・SSLクイック設定を利用できる
- 外部LLMのAPI利用料はVPS料金に含まれない
- アップデート、バックアップ、障害対応は利用者が行う
- セルフホストしても、外部APIへデータが送信される場合がある
Difyを手軽に試したい方や、サーバー管理を行いたくない方にはDify Cloudが向いています。
一方、XServer VPS上にDifyを配置し、サーバー、ドメイン、アップデート、バックアップを自分で管理したい方には、XServer VPSのDifyアプリイメージが選択肢になります。
申し込み前には、XServer VPS公式サイトで最新の料金・スペックを確認し、VPS料金だけでなく、API利用料や運用にかかる作業も含めて判断してください。
Difyのアプリ作成やモデル設定を学びたい方は、Dify学習館の手順に沿って、まず小規模なアプリから試してみましょう。